投資のノウハウ

株価チャートは投資に必須の情報だが、それだけを見てはいけない

株価チャートは、株式の購入を検討する際に必ず見ておくべき情報のひとつです。しかし、チャートだけで買うかどうかを判断したり、買いのタイミングを計ったりすることは避けてください。なぜなら、チャートはあくまで企業という「実体」を映し出す「影」に過ぎないからです。

その本質的な関係を考えずに、「25日移動平均線から○%下に乖離したから買いだ」「ゴールデンクロスしたから買いだ」といったようにチャートと株価だけで売買を決めてしまうと、間違った判断をしがちになってしまいます。

株価の変動理由を知る

株式の世界では、企業の実体は変わっていないのに、株価だけが上昇することがあります。実体が伴わずに株価だけが上昇していたら、それは完全にバブル状態。いずれ弾けてしまうことは目に見えています。しかし、チャートだけを見ていると、それに気づけず乗っかってしまい、大きな損失を被ることになりかねません。

逆に、企業の実体が変化しているつまり、売上高や利益が大きく伸びているのに株価のほうはそこまで反応していないという場合は、買いのチャンスになります。たとえば、「大化け銘柄」として取り上げたガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)は、「パズル&ドラゴンズ」がヒットし始めた当初、企業の実体の変化に比べて、株価の上昇はまだそこまでではありませんでした。

株価の動きは、必ず企業の実体の状況と併せて見る。これを徹底することが、結果的には株価の上昇が見込める銘柄を正しく判断できると考えます。

株価チャートとローソク足

株価の動きをグラフ化したものが株価チャート。ラインで表されることもあるが、ローソク足で表示するのが一般的。利用している証券会社のサイトや「Yahoo! ファイナンス」で見ることができる。売買の前に見るのはもちろん、保有している銘柄については日々確認の意味で値動きを見ておくとよい。

ある期間の株価の動きを示したものがローソク足。
一つのローソク足を見るだけで、その期間の始値・終値・安値・高値をひと目で確認できる。ローソク足では、始値より終値が高ければ胴体が白く表示され(陽線)、始値より終値が低ければ黒く表示される(陰線)。

本連載は、自著『資金30万円を巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法』(幻冬舎)から一部を抜粋したものです。本コラムは実際の投資の成功を保証するものではありません。本コラムを用いた運用は必ずご自身の責任と判断によって行ってください。本コラムの内容に関して運用した結果については、ライジングブル投資顧問株式会社はいかなる責任も負いかねます。なお、本コラムに記載されているデータや法令等は、いずれも執筆当時(2016年2月)のものであり、変更されていることがあります。
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プロフィール

藤村

ライジングブル投資顧問株式会社

代表取締役社長 藤村 哲也

【経歴】

1965年生まれ。横浜市立大学経営学科卒業。1990年太平洋証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)入社、証券営業を経て1996年より投資情報部で証券アナリストとして勤務。合併により2000年よりUFJつばさ証券(現・三菱UFJモルガンスタンレー証券)に勤務し、最終役職はUFJつばさ証券部長代理。独立後、2003年6月にライジングブル投資顧問株式会社を設立。中国株、日本株情報サイトを運営し、会員向けに株による財産形成を総合的にサポートしている。Yahoo! ファイナンス 投資の達人、All About株式ガイド。

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